音声再生スピードに関しては、ネイティブイングリッシュが素晴らしい
英語音声を聴きながら学習するタイプの英会話教材の中では、ネイティブイングリッシュがとても優れています。プライムイングリッシュと比べても良いと思いますし(プライムイングリッシュも理にかなっていますが)、その他の巷の英会話教材と比較しても、ネイティブイングリッシュが現時点では一番優れていると見受けられます。
音声スピードの歴史
耳から聴いて学習するタイプの英会話教材の先駆け的な存在のスピードラーニングは、きっとあなたもご存知かと思います。スピードラーニングの英語音声は、通常スピードだけで再生されるものでした。
スピードラーニングという牙城を崩すために登場した、次世代の聞き流し系英会話教材に、エブリデイイングリッシュという教材がありました。この教材は、スピードラーニングに勝る様々な点があったのですが、そのひとつが英語音声の再生スピードに工夫を凝らしたことです。
エブリデイイングリッシュでは、通常スピードの音声に加えて、通常の1.42854倍のスピードの英語音声を加えたのです。高速スピードの英語を聞いた後に、通常スピードの英語を聴くと、通常スピードの英語が本来よりもゆっくりに感じられるという効果を狙った学習手法です。
この手法はリスニング能力をアップさせるために有効な方法として、その後の英会話教材でも多く採用されるようになりました。
ところが一転、その後、逆の学習手法が登場しました。それは、低速スロー英語再生を採用した英会話教材です。低速スロー英語を聴くことにより、何がどのような発音で話されているかを細部までしっかりと聞き取る、という学習手法です。
スピークナチュラルという英会話教材が、この学習手法を採用しました。スロー英語をしっかりと聞き取るという方法は、リスニング力アップのひとつの方法ではありますが、それと同時にスピーキング力アップに有効的とされています。
正しい英語の話し方、発音、音の連結等をマスターするための第一歩が、英語の細部まで聞き取って、それを再現するという方法であるからです。
プライムイングリッシュとネイティブイングリッシュの音声スピード
当サイトで比較しているプライムイングリッシュとネイティブイングリッシュですが、プライムイングリッシュで採用しているのは、通常スピードと低速スロースピードの英語音声です。
プライムイングリッシュの教材コンセプトは、英語の音声変化をマスターすることにあります。従いまして、スロー英語を聴いて、英単語の連結がどのような音声変化をもたらすかを、しっかりとあなたの耳で聞き取ることが要求されます。プライムイングリッシュが低速スピード英語再生を採用しているのは、理にかなっています。
ただ、ネイティブイングリッシュはさらに上をいっているとも言えます。
英語の高速再生は、リスニング学習に効果的、英語のスロー再生は、スピーキング学習に効果的、というお話を前にしました。
ネイティブイングリッシュは、高速スピード、低速スピードの両方の英語音声再生を採用し、リスニング学習には高速スピード、スピーキング学習には低速スピードの英語音声を交えて学習していきます。現時点で、この方法を採用している教材はわたしの知る限りでは、ネイティブイングリッシュだけになります。
最後に
ご説明しましたように、プライムイングリッシュは、英語の音声変化の習得を一番の学習目的としています。したがって、通常スピードの英語とスロースピードの英語を織り交ぜながら学習することは、とても効果的です。
ただ私が思うには、高速スピード英語も上手に混ぜながら学習ができたら、さらに素晴らしい教材になるのではないかと考えています。もしプライムイングリッシュがバージョンアップするようなことがあれば、是非通常スピード、低速スピード、高速スピードの全ての音声スピードを採用した英会話教材になってくれればと願っています。そうしたら、まさに最強の英会話教材になると思います。